ETC車載器の導入は、高速料金の割引(ETC割引、法人多頻度割引など)を受けるための必須条件です。しかし、「本体費用」「取り付け費用」「セットアップ費用」など、初期費用がいくらかかるのかが分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ETC車載器を導入する際にかかる費用の最新相場と、過去に実施された「最大1万円助成金」の情報に基づいた、今後の助成金活用に向けた具体的な準備方法を解説します。
ETC車載器の導入にかかる費用の総額相場
ETC車載器を導入するために必要な費用は、「本体代」「セットアップ費用」「取り付け工賃」の3つに分けられます。
ETC車載器本体代
- 相場: 5,000円〜20,000円程度
- 価格差の要因:
- ETC (従来のタイプ) か ETC2.0 か(ETC2.0の方が高価)。
- アンテナ分離型(目立たない)か 一体型(安価だが視界を遮る)か。
- 音声案内か 光ビーコン対応かなどの機能差。
セットアップ費用(必須)
- 相場: 2,500円〜5,000円程度
- 内容: ETC車載器に「どの車の情報か(車種、車両番号)」を登録する作業です。この作業は、国から認可を受けた「ETCセットアップ登録店」でしか行えず、個人ではできません。
- 注意点: 車両番号を変更した場合(例:買い替え、ナンバー変更)は、再度この「再セットアップ」が必要になります。
取り付け工賃(工賃)
- 相場: 3,000円〜10,000円程度
- 内容: 車載器を車に取り付け、電源を接続する作業です。ETC2.0は配線が増えるため、工賃が高くなる傾向があります。
- 総額相場:
- 安価なカー用品店やキャンペーン時であれば、総額10,000円〜15,000円程度で導入が可能です。
「最大1万円」ETC車載器購入助成金の活用術
ETCの普及促進や新セキュリティ規格への移行を目的として、NEXCO各社や地域ごとでETC車載器の購入助成キャンペーンが過去に繰り返し実施されています。
🔹 過去の助成キャンペーンの傾向(2024年度の事例より)
直近のキャンペーンでは、以下のような共通の特徴が見られました。
- 助成金額: 最大10,000円/台(車載器本体、セットアップ、取り付け費用を含む)。
- 対象者:
- 新規にETC車載器を取り付けた方のみ(買い替えは対象外)。
- 新セキュリティ規格に対応した車載器のみが対象。
- 四輪の新車は対象外(初度登録から一定期間経過した車両が対象)。
- 申請方法:
- キャンペーン取扱店舗での購入・セットアップ・取り付けと同時に申し込みが必要。
- 後日申請は不可。
📌 今後の助成金に備えるためのアクションプラン
現在は終了しているキャンペーンが多いものの、ETCの「2030年問題」が迫る中で、今後も助成金が実施される可能性は高いです。
- 新セキュリティ規格対応機種を選ぶ: 助成金の対象は必ず新セキュリティ対応機種です。将来的に使えなくなるリスクを避けるためにも、必ず新規格対応機種を選びましょう。
- 情報収集を欠かさない: NEXCO各社(東日本、中日本、西日本)や阪神高速などの公式サイトを定期的にチェックするか、カー用品店のチラシ・ウェブサイトを注視しましょう。
- 買い替えは助成金対象外が多い: 既存の車載器からの買い替えは対象外となるケースが多いため、新規導入のタイミングでキャンペーンを狙うのが賢明です。
法人利用におけるETC車載器導入の費用対効果
ETC車載器の初期費用はかかりますが、法人利用の場合、すぐに元が取れます。
- ETC割引の活用: 深夜割引(30%OFF)や休日割引(30%OFF)だけでも、走行が多い法人であれば数ヶ月で初期費用を回収できます。
- 法人ETCカードの活用: 協同組合のETCコーポレートカードやETC法人カードを利用すれば、さらなる割引(多頻度割引など)が適用されるため、導入による費用対効果は絶大です。
まとめ
ETC車載器の導入は、初期費用だけでなく、セットアップや取り付け工賃も考慮した総額で判断することが重要です。最新の相場は約1万円〜2万円ですが、今後実施される可能性のある助成金を活用して、コストを最小限に抑えましょう。


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